女子テニス選手が涙ながらに棄権 際どい判定で対戦相手がコートのボール跡消す ハンガリー

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インかアウトかの際どい判定を巡るやりとりの後、涙を浮かべ棄権した張帥選手/Chine Nouvelle/SIPA/Shutterstock

インかアウトかの際どい判定を巡るやりとりの後、涙を浮かべ棄権した張帥選手/Chine Nouvelle/SIPA/Shutterstock

(CNN) ハンガリーのブダペストで行われた女子テニスの「ハンガリアン・グランプリ」で、中国の張帥選手が地元の対戦相手アマリッサ・トート選手との緊迫したやりとりの後、涙ながらに試合を棄権する出来事があった。ボールがインかアウトかを巡り試合が中断したこの場面で、トート選手は、コートのボールの跡を足で消し去っていた。

18日の試合の第1セット、張選手の放ったフォアハンドのクロスはライン上に落ちたように見えたが最初に線審が、続いて主審がアウトを宣告した。

試合は再開されたが、張選手は判定を再考するよう要求。この時トート選手がクレーコート上のボール跡に歩み寄り、足でそれをかき消してしまった。その様子は映像に捉えられている。

映像からは張選手が「何をやっているの?」「なぜそんなことをするの?」と、立ち去るトート選手を問いただす声が聞こえる。トート選手は張選手に向かって、「あなたが問題を起こしている」と言い返している。

涙ぐむ張選手は試合続行が不可能だとして、5―6のリードを許した状況で棄権した。この後、自身のソーシャルメディアに上記の出来事の動画を投稿。自身を応援してくれた人々に感謝の意を示した。

CNNは女子プロテニス協会(WTA)を通じ、トート選手にコメントを求めている。

トート選手の行動に対しては多くの選手が非難の声を上げている。

オーストラリアのアイラ・トムリャノビッチ選手は、ツイッターで当該の行為を「全くもって不快な振る舞い」と批判。またコートを去る際、審判やトート選手と握手を交わした張選手について、「私たちの多くよりも人間ができている」と賞賛した。

全豪オープンを2度制したベラルーシのビクトリア・アザレンカ選手も、トート選手による行動について「異次元の反スポーツマン的行為。驚きしかない」とツイートした。

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