民主支持のロバート・デ・ニーロさん、トランプ氏批判 最終弁論中の裁判所前で

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マンハッタン地区刑事裁判所の外で話すロバート・デ・ニーロさん/Charly Triballeau/AFP/Getty Images

マンハッタン地区刑事裁判所の外で話すロバート・デ・ニーロさん/Charly Triballeau/AFP/Getty Images

(CNN) バイデン米大統領の選挙陣営は28日、初めてトランプ前大統領のビジネス記録に関する記者会見を、最終弁論が行われている米ニューヨーク州マンハッタン地区刑事裁判所の外で実施した。バイデン陣営はこれまで数カ月にわたりトランプ氏の刑事裁判を無視したり、からかったりしてきた。

この記者会見には俳優から選挙活動の代理人となったロバート・デ・ニーロさんがサプライズで登場。バイデン陣営は特に裁判の状況について話し合うことを意図したものではないと主張したが、裁判所内にいる被告人であるトランプ氏に注意を向けるのが目的だったことは間違いない。

デ・ニーロさんは、共和党支持者が抗議の声を上げ、クラクションが鳴り響く中、「トランプ氏がホワイトハウスに戻れば、我々が当然だと思ってきた自由とはお別れだ」と語った。「そして選挙もだ。選挙も諦めるだけだ。おしまいだ。彼が当選すれば、彼は決して去らないと断言できる。彼は決して去らない」

これまでバイデン陣営は、前大統領の裁判を政治に利用しているように見られる恐れのある発言や行動には慎重だった。陣営は、トランプ氏の裁判はそれ自体が語り、トランプ氏と同氏を取り巻く混乱を有権者に再認識させると考えている。

一方でバイデン氏支持者の一部はその考えに疑問を呈している。支持者らは、トランプ氏はすでに自身の法的問題を大いに政治利用しているのだから、バイデン氏も有権者の注目を集めたいなら、それに加わるのが賢明だと持ちかけた。

28日の記者会見は、後者の手法に賛同するものだった。

選挙運動の広報責任者は裁判所の外で記者団に語るという選択について、「すべての報道機関が毎日ここに陣取っている」からだと説明した。

この記者会見には、最近トランプ氏を非難する広告のナレーションを務めたデ・ニーロさんのほか、2021年1月6日に発生した米議会襲撃事件の際、トランプ氏支持の暴徒に襲われた2人の警察官も参加した。

トランプ氏の最高顧問であるジェイソン・ミラー氏らはこの記者会見の直後、記者団に対し、「バイデン陣営にできるのは落ちぶれた俳優を登場させることくらいだ」とデ・ニーロさんを酷評した。

バイデン陣営に詳しい人物は、陣営は国民の相当部分がまだ選挙日にバイデン氏とトランプ氏のどちらかが選ばれるとは考えていないという現実に向き合っていると語った。

この人物は、バイデン陣営はトランプ氏の裁判の結果に基づいてメッセージや戦略を調整する必要があるが、トランプ氏が有罪評決を受けるかどうかにかかわらず、トランプ氏に対する主張の要旨は変わらないと話す。

デ・ニーロさんは28日、記者団に対し、バイデン陣営のメッセージの要点を述べた。デ・ニーロさんはトランプ氏を「暴君」で「臆病者」と批判し、ニューヨーク市民は同氏を「大物を装った、ただの汚れた不動産詐欺師で、うそをついてタブロイド紙に載る、取るに足りないプレイボーイ」として容認してきたとこきおろした。

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