アイルランドの格闘家がホワイトハウス訪問、反移民発言で反発招く
(CNN) 総合格闘技の元王者、アイルランドのコナー・マクレガー氏(36)が17日、米ホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領と面会した。面会前に移民問題をめぐってアイルランド政府を批判したのに対し、同国のマーティン首相が即座に反発を示した。
マクレガー氏はアイルランドの祝日、聖パトリックデーに合わせてホワイトハウスを訪問した。面会に先立つ会見では、同国の政府が国民の「声を見捨てた」と述べ、国内の田舎町が移民に占領されていると主張。「アイルランドはアイルランドらしさを失うかもしれない瀬戸際にある」と批判した。
「アイルランドで起きていることは茶番。政府は行動ゼロ、責任ゼロの政府だ」「問題に対処する必要がある。4000万人のアイルランド系米国人にも聞いてほしい。私は問題を提起し、強調するためにここへ来た」とも語った。
これに対してマーティン氏はX(旧ツイッター)を通し、マクレガー氏の発言は誤りで、「聖パトリックデーの精神や国民の意見を反映していない」と反論。聖パトリックデーは「地域社会と人道、友情に根差した日」だと述べた。
マーティン氏は先週、ホワイトハウスでトランプ氏と会談していた。トランプ氏はこの時、好きなアイルランド人はという記者の質問に答えてマクレガー氏の名前を挙げていた。
マクレガー氏は2022年に反移民デモへの支持を表明するなど、これまでも移民反対を声高に唱えてきた。SNSへの投稿は、極右関連グループの間で拡散している。
同氏はアイルランド大統領選への出馬を検討中とされる一方、過去の性暴力をめぐる訴訟に直面し、昨年秋には被害を訴えた女性への慰謝料として約25万ユーロ(現在のレートで約4000万円)の支払いを命じられた。