サイバーテロの影響はさらに拡大 元FBI捜査官が訴え
公になったサイバー攻撃は氷山の一角だとヘンリー氏は言う。同氏は米国の重要な知的財産がハッカーによって盗まれるのを目の当たりにしてきた。侵入によって倒産した企業もあるという。「あなたのデータは人質になっており、組織の命脈は危機にさらされている」と同氏は警告する。
また同氏はさらなる官民の協力や情報共有の必要性を訴えた。すでに米連邦議会では、ハッカーの侵入を許した場合の詳しい情報公開を企業に奨励または義務づけたり、送電網などのリスクの高いインフラを管理している企業に強力な防御対策を求めたりする法案が検討されている。
もっともヘンリー氏は、官民の協力がすぐに実現するとは考えていない。「サイバー攻撃が実際意味するところを目の当たりにするまでは、世間の人が(問題の深刻さを)本当に理解することはないと思う」と語った。