郵便物をデジタル化する新ビジネス、成功なるか 米
またアウトボックスは、サービスの提供を通じて顧客がどのようなカタログ、チラシ、ブランドを好み、あるいは不要と判断するかを把握できるため、特定の統計データを必要とする企業に有料で情報を提供することも可能だ。
すでにチラシによる宣伝を行っている多くの企業が、チラシに代わる宣伝手段としてオンライン広告を試している。アウトボックスが十分な数の顧客を確保し、同社の広告に効果が出てくれば、ダイレクトメールやチラシに代わる新たな広告手段となりうる。
アウトボックスのデービス氏は、特定の地域に同社のサービスが浸透すれば、アマゾンのような電子商取引企業の即日配送サービスを請け負う上で非常に有利な立場に立つと考えている。また、いずれは段階的な料金体系の勤務先アドレス向けサービスや、個々の郵便物を別の住所に転送するサービスも提供していくという。
しかし、今はサービスやロジスティクスの質の向上に注力している。アウトボックスにはベンチャーキャピタリストのピーター・ティール氏のような大物の支援者が付いており、4月には「大規模な」2度目の資金調達を予定している。サンフランシスコを制覇した後は、ニューヨーク、ボストン、シカゴ、ロサンゼルス、ワシントンにも進出する計画だ。
デービス氏は今のところライバル企業の心配はしていない。「我々と同じことをする変わり者はいないでしょう」と語った。