中国政府、上海自由貿易区でFBやツイッターを解禁
ニューヨーク(CNNMoney) フェイスブックやツイッター、米紙ニューヨークタイムズなど政治的影響力を持つ国外サイトの利用を禁じている中国政府が、上海に新設する「自由貿易区」に限り、これらのサイトを解禁する方針を決めた。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。
上海自由貿易区は金融、サービス業自由化の試験区として、今月29日に正式に開設される。区内での試験が成功すれば、一部の規制緩和策などは他の地域にも適用される可能性がある。
中国では現在、「インターネット版万里の長城」とも呼ばれる政府の検閲システムにより、ネットへのアクセスが大幅に制限されている。
フェイスブックは2009年、新疆ウイグル自治区のウルムチ市で発生した大規模な騒乱以降、アクセスが禁止された。11年に北アフリカと中東で広がった民主化運動「アラブの春」でツイッターが盛んに使われたことを受け、中国政府はソーシャルメディアの規制にさらに力を入れてきた。
中国のネット利用者は5億1300万人と米国の2倍以上に上り、さらに急成長を続けている巨大市場だけに、フェイスブックやツイッターをはじめとする国外サイトは参入に強い関心を示してきた。
自由貿易区での解禁について当局から事前に連絡はなかったとみられ、フェイスブックとニューヨークタイムズの報道担当者はともに「報道されている情報以外のことはわからない」と話している。