ネット広告を効率よく遮断、米企業が端末開発
パロアルト(CNN) ウェブサイトの広告やインターネットビデオ冒頭のCMを遮ることのできる装置「アドトラップ」がこのほど、米国で開発された。ユーザーが高い関心を寄せる一方、広告会社などからの反発も予想される。
アドトラップはカリフォルニア州パロアルトで開業したチャド・ラッセル氏(31)らが開発した。目標は、文字と画像のみで構成され、広告がなかったインターネット初期のウェブサイトを再現すること。「インターネットをもう一度あなたのものに」というのが同社のキャッチフレーズだ。
ネットの広告を非表示にするソフトウエアやブラウザーの機能拡張は無数にあり、多くは無料で入手できる。しかしこうしたソフトウェアは個々の端末やブラウザにインストールする必要があった。
これに対してアドトラップは、モデムとルーターの間に設置する端末で、これを通じてネットワークに接続するすべてのPCや携帯電話、タブレット端末などの広告を遮断でき、効率性が高いとラッセル氏は語る。大きさは無線LANルーターほどで、値段は139ドル(約1万3700円)。
同社は一般から小口の出資を募るクラウドソーシングを通じて20万ドル(約1970万円)を調達。ラッセル氏はこの関心の高さについて、「インターネットの現状についてのユーザーの思いを物語っていると思う」と話す。