アップルが謝罪、「万引きかも」と黒人客に退去要請 豪州店
ニューデリー(CNNMoney) 米アップルは19日までに、オーストラリア・メルボルンにある同社の店で「万引きが起きる疑いがある」として肌の黒い大学生6人に対し退去を求めた措置への謝罪を表明した。
このやりとりはビデオ映像にも収められ、従業員とみられる男性が6人に店の警備員が万引きを懸念していると伝える場面などがあった。男性が「警備員はあなたたちの存在を少々心配している」と伝えたところ6人は抗議。しかし、男性は会話を打ち切り、店から出て行って欲しいと通告していた。
いずれも制服を着用していた6人は地元メディアに、新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)6s」を見るため訪れていたと説明した。
同社は声明で「全ての人間は例外なく平等との考えを信奉している」と主張。6人の追放を求めた経緯の詳細を調べたとも述べた。
被害を受けた大学生の1人は地元メディアに「店があるショッピングモールには長い間訪れているが今回のような事態の発生は考えたことがなかった。当然、腹が立った」と反発した。6人の締め出しを求めたビデオ映像はソーシャルメディア上で反響を呼び、多くがアップルの人種差別を非難した。
オーストラリアは移民国家で、国民の約3割が海外生まれとなっている。ただ、移民問題は長年、主張が分かれる政治問題となっている。人権擁護団体は近年、受け入れる亡命希望者の数が減り国際責務に応じていないとして同国政府を批判している。