中国「独身の日」商戦 アリババ、90分で6千億円超の売り上げ
ニューヨーク(CNNMoney) 中国で11月11日は「独身の日」。同国のネット通販最大手アリババ集団は同日早朝、この日最初の90分だけで、決済サービスの「アリペイ」を使った商品販売総額が米ドル換算で50億ドル(約6000億円)を超えたと発表した。このうち70%以上が同社傘下のモバイルサイトでの買い物だった。
アリババ幹部は同日、北京からの遠隔操作で米ニューヨーク証券取引所の取引開始の鐘を鳴らしている。
11日の独身の日は、数字の「1」が並ぶことに由来する。中国でこの日を祝って未婚の男女が自分のための買い物を楽しむ習慣は数年前から始まった。ネット通販各社はこの日に合わせて特価商品を売り出す。
昨年のこの日もアリババ傘下のネット通販サイトでは、総額90億ドルを超す商品が売れていた。
ただし中国のネット通販は競争が激化しつつある。特にモバイル大手のテンセントやサウジアラビアの王族が出資する「JD.com」は、今年の独身の日に大きな売り上げを見込む。
米国企業もこの日に合わせて中国向けのキャンペーンを展開。米国内でこの商戦への便乗を狙う動きも出ている。ただ、感謝祭翌日から始まる「ブラックフライデー」商戦が近いことなどもあり、米国で独身の日が定着する見通しは今のところ薄いかもしれない。