フェイスブック、652件のページなど削除 イランから偽情報拡散か
(CNN) 米フェイスブックは21日、イランから世界各国へ偽情報を広める組織的な活動があったことが分かり、フェイスブック上のページやアカウント、グループなど計652件を削除したと発表した。
こうしたページやグループは米国や英国、中南米や中東に偽情報を拡散していた。その一部は「リバティー・フロント・プレス」という組織を名乗っていた。ウェブサイトの登録情報やIPアドレスから、同組織を名乗るページはイラン国営メディアとつながっていることが分かった。
発表によると、イラン発のこの活動はフェイスブックのページ254件、傘下のインスタグラムのアカウント116件を通して計100万人以上のフォロワーを集めていた。2012~17年の間に計1万2000ドル(約130万円)以上の広告費を投入していたことも分かった。
フェイスブックは数カ月前から疑わしいページを監視していたという。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、偽ページの取り締まりによってフェイスブックの安全性が向上したと強調した。
米ツイッターも21日、イランとの関連などが見つかったアカウント284件を削除したと発表し、捜査当局や他社と協力していることを明らかにした。
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアは、2016年の大統領選でロシアの偽情報拡散に使われた失敗を今秋の中間選挙で繰り返さないよう、対策に力を入れている。
フェイスブックが新たに削除した中には、ロシアの軍参謀本部情報総局(GRU)に関連するグループとのつながりが疑われるコンテンツも含まれていたが、標的は米国ではなかったという。