米カリフォルニア州、携帯メールへの課税を提案 業界団体は反発

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米カリフォルニア州当局が、携帯電話によるメールの送受信に対する課税を提案している/Shutterstock

米カリフォルニア州当局が、携帯電話によるメールの送受信に対する課税を提案している/Shutterstock

サンフランシスコ(CNN Business) 米カリフォルニア州の規制当局は13日までに、携帯電話によるメールの送受信に対する課税を提案した。州内での通信サービス拡充の財源にするとしているが、業界団体からは反発の声が上がっている。

カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)が提示した課税案は、個々のメールのやりとりではなく、メールの送受信サービスを含む携帯電話の使用料金に対して月単位で税金を課すというもの。ほとんどの携帯電話事業者はメールの送受信に定額オプションを提供しており、通話を含むサービスの利用に対して同様の手数料を徴収している。手数料の具体的な仕組みは事業者ごとに異なっている。

CPUCは新たな課税案についての採決を来年1月10日に実施する予定だが、大手携帯電話事業者を代表するCTIAなどの業界団体はこの案に強く反発している。

CTIAは12日に提出した法的文書の中で、携帯メールを電子メールと同様の「情報サービス」と位置づけた米連邦通信委員会(FCC)の新たな規定に言及。これに従えばCPUCには携帯メールに対する権限がなくなるため、上記の課税案は連邦法に違反するものだと主張した。

また課税が携帯電話事業者の提供するメールのみを対象とし、ワッツアップやスカイプなどのアプリを通じたメッセージには適用されない点も「不合理で競争原理に反し、消費者に不利益を及ぼす」と強調した。

FCCの規定やCTIAなどからの指摘を受け、CPUCは来月の採決の前に課税案を修正する可能性がある。

CPUCは携帯メールから徴収した税金について、電話サービス関連の補助金を低所得者向けに支給したり、聴覚障害者のための設備を拡充するといったさまざまなプログラムの財源に充てる意向を表明している。

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