トランプ氏元弁護士に禁錮3年、ポルノ女優への「口止め料」など
(CNN) 米ニューヨークの連邦地裁は12日、トランプ大統領の元個人弁護士マイケル・コーエン被告に対し、禁錮3年の刑を言い渡した。被告の罪状には、トランプ氏と関係を持ったと主張するポルノ女優らに対して2016年の大統領選期間中に「口止め料」の支払いを手配した件が含まれている。
コーエン被告の量刑は大統領関係者に科されたものとしてはこれまでで最長。ロシアの米大統領選介入問題を調べるマラー特別検察官の捜査に関連した量刑でも最長となっている。
コーエン被告はニューヨーク中心部マンハッタンの法廷で、刑を受け入れる考えを表明。かつてはトランプ氏の代わりに「銃弾を受ける」と誓っていたコーエン被告だったが、今回は「有罪を認めた各行為について全責任を負う」と述べた。
一方で、トランプ氏と仕事を始めてからの経緯を振り返り、当初は「ビジネス面の慧眼(けいがん)を本当に尊敬していた」ものの、やがて「個人的にも精神的にもとらわれた状態」となり、最終的には禁錮刑を言い渡される結果になったと説明した。「トランプ氏へのやみくもな忠誠心から光よりも暗黒の道を選んでしまった」としている。
トランプ氏はホワイトハウスでの記者団の質問に応じなかった。トランプ氏の弁護士を務めるジュリアーニ元ニューヨーク市長は、コーエン被告が大統領に忠実だったとの見方を否定。「彼はどこまでも不忠実だった」と述べた。
コーエン被告は8月、マンハッタン連邦地検による起訴に関し、ポルノ女優らへの口止め料支払いを手配して選挙資金法に違反した罪を認めた。
11月下旬には、ロシアの首都モスクワにトランプタワーを建設する計画に絡み議会で偽証したとして、特別検察官に起訴されていた。