トランプ大統領が弾劾を懸念、「現実味のある可能性」
(CNN) トランプ米大統領は自身が弾劾(だんがい)される事態を「現実味のある可能性」ととらえ、懸念を口にしていることが分かった。トランプ氏に近い関係者が10日、CNNに語った。
同関係者によると、トランプ氏は中間選挙前、下院で野党・民主党が多数派を占めれば弾劾されるかもしれないと漏らしていた。
選挙では民主党が下院の過半数を奪い、弾劾を発議できる状態になっている。ただし弾劾裁判権を持つ上院では、与党・共和党が過半数を維持した。別の情報筋によれば、トランプ氏は上院で有罪にはならないことを確信しているという。
連邦検察は7日、トランプ氏の元個人弁護士マイケル・コーエン被告の求刑公判で、被告が2016年の大統領選前、トランプ氏との関係を主張した女性2人に口止め料を払い、選挙資金法に違反した行為について、トランプ氏本人から指示を受けていたと断定した。
民主党からは、この事実が弾劾訴追の対象になるとの声が上がっている。
ある情報筋によれば、ホワイトハウス内部では現在、トランプ氏の弾劾が懸念される要因として、マラー特別検察官が捜査を進める「ロシアゲート」ではなく、選挙資金法違反の件が注視されている。ただ、この件だけで弾劾を成立させるほどの威力はないとの見方が優勢のようだ。