「上院は民主主義の守護者たれ」 与野党の元議員44人が連名で論説
(CNN) 米上院の元議員らが10日付の米紙ワシントン・ポストに連名で論説を寄稿し、上院議員は民主主義の守護者であるべきだと呼び掛けた。
論説には共和、民主両党の議員44人が名を連ねた。
「我々は危険な時代に入ろうとしている」と警告したうえで、現役または未来の上院議員に対し、確固とした意志と熱意で民主主義を守るよう求めている。
具体的には、近いうちにマラー特別検察官がロシアによる米大統領選介入問題の捜査を完了し、同時に下院がトランプ大統領に対する調査を開始するだろうと指摘。一方、世界では地域紛争や大国間の対立が引き続き米国の安全保障、経済、地政学的安定を脅かしていると述べた。
そのうえで、米国は転機を迎えているとの見方を示し、「我々の民主主義の根本理念と安全保障上の国益がかかっている」と強調。法の支配と国家機関の自由、独立を保障する必要があると訴えた。
議員らはさらに、自分たちの在任中は互いに「味方だったことも対立相手だったこともあるが、敵になったことは一度もない」と主張した。
米国史上の危機に際し、民主主義を守るために立ち上がってきたのは上院だと述べ、議員が党派心や自己利益のために国益を見失ってはならないと戒めている。