フェイスブック従業員が仮想スト、トランプ大統領の投稿放置に抗議
(CNN Business) 米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)がトランプ大統領の物議をかもす投稿に対して行動を起こさなかった対応に抗議して、一部の従業員が1日、仮想ストライキを実施した。関係者がCNNに明らかにした。
ストに参加した従業員は、この日1日、仕事を欠勤した。関係者によると、人事部は管理職に対し、抗議運動に参加した従業員に報復したり、有給休暇を使わせたりしないよう指示していた。
トランプ大統領の投稿をめぐっては、フェイスブックの従業員がツイッター上でフェイスブックの対応を批判する異例の展開になっていた。フェイスブックのデザインマネジャー、ジェイソン・スターマン氏は先月30日、ツイッターへの投稿で、明らかに暴力をあおるトランプ大統領の投稿に対して何もしないザッカーバーグ氏の決定は支持できないと表明。「FB社内で私は1人ではない。人種差別に中立の立場はない」と訴えた。
「暴力をそそのかし、誤った情報を拡散させるプラットフォームは容認できない」。フェイスブックでポータルデバイス担当デザイン責任者を務めるアンドルー・クロー氏もそうツイートし、「マーク(ザッカーバーグ氏)の立場に反対する。変化を起こさせるために努力する」と書き込んだ。
フェイスブックの広報は、「多くの従業員が今現在、感じている痛みは認識している」と強調、従業員が経営陣と異なる意見を表明することは奨励すると述べ、今後も引き続き率直な意見を求めるとした。
警官に暴行された黒人男性の死亡をめぐって全米で抗議デモが激化する中で、トランプ大統領は「略奪が始まれば銃撃が始まる」と投稿。ツイッターがこの投稿に「暴力賛美」のラベルを付けたのに対し、フェイスブックは何もしないことを選んでいた。