レストランの人手不足をロボットが解消、誕生祝いの歌声も 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州ダラスで最近、人手不足に悩むレストランが接客ロボットを導入した。来店客に「ハッピーバースデー」の歌までサービスする仕事ぶりが好評を博している。
中南米料理店「ラ・デューニ」の20年来のオーナー、エスパルタコ・ボルガさんはCNNとのインタビューで、レストラン業界の苦境を振り返った。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックと今年2月に襲った大寒波で、一時は経営の危機に陥ったという。しかし客足が戻り始めると、今度はテイクアウトやデリバリーの注文に加えて満席の店内をさばくことになった。その一方で、パンデミック中に去っていった従業員だけは戻ってこなかった。
パンデミック前と比べても1.5~2倍という突然の盛況ぶりに、3分の1まで減った人員で対応するしかなく、客とスタッフの双方に不満が広がった。
そこでボルガさんは、近郊プレーノにあるアメリカン・ロボテック社に相談した。次の日に早速、同社のチームがやってきて、あっという間に店内の配置を入力し、3台のロボットにテーブル番号を割り振った。
ロボットは来店客を出迎え、テーブルに料理を運ぶ。リース料は1台につき1日15ドル(約1660円)。節約したコストで店員の賃金を上げることができる。
ボルガさんは、ロボットがだれかの仕事を奪っているわけではないと強調する。求人を出しても応募がなかった職種だ。「今はだれも接客業に就きたがらない」と、ボルガさんは話す。
ロボットはタブレット端末に車輪が付いただけの姿だが、手を触れればくすくす笑って話しかけてくる。客もスタッフの一員ととらえている様子で、評判は上々だという。