AIに子どもの手紙を代筆させるCM、批判受け撤回 米グーグル

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米グーグルが、生成AIを使って娘に憧れの選手へのファンレターを書かせる内容のCMを撤回した/From Google/YouTube

米グーグルが、生成AIを使って娘に憧れの選手へのファンレターを書かせる内容のCMを撤回した/From Google/YouTube

ニューヨーク(CNN) 米グーグルが物議をかもしていたオリンピック(五輪)CMの撤回を発表した。このCMをめぐっては、人工知能(AI)の殺伐とした応用例としてネットで批判の声が噴出していた。

問題のCMは、父親がグーグルの生成AI「ジェミニ」を使って、女子陸上の米代表シドニー・マクラフリン選手に憧れる娘にファンレターを書かせる内容だった。だがこれに対し、子どもの創造性をコンピューターに書かせた言葉になぜ入れ替えるのかと疑問をぶつける声が相次いだ。

このCMは米国でオリンピック中継の合間に放送されており、グーグルは当初、手紙を書く「出発点」を提供できるジェミニの機能を紹介する狙いがあったと弁明していた。

しかしグーグルは2日、「放送前のテストは良好だったが、フィードバックを受け、オリンピックのCMから段階的に外すことにした」と発表した。

同社にとっては大きなミスだった。グーグルはジェミニをオープンAIの「ChatGPT(チャットGPT)」に対抗する製品と位置付け、グーグル検索からGメールに至るまで、幅広い製品にAI技術を取り入れようとしている。

AIをめぐってはライターやミュージシャン、ビジュアルアーティストといったクリエーティブ分野の仕事が奪われかねないとの不安が強まっており、今回のCMはそうした不安を際立たせた。

同様の反発は今年に入り、アップルの宣伝動画に対しても巻き起こっていた。こちらの動画はペイント缶や楽器、彫像など、人類の創造性の象徴が巨大な液圧プレス機に押しつぶされ、「iPad Pro」に取って代わられる内容。アップルは「的外れだった」としてすぐに謝罪していた。

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