もう見納め? 「絶滅危惧種」となった旅のアイテム10選
しかし近年では、旅の途上にあっても、ノートパソコンやタブレットから交流サイトに接続するのが当たり前となった。結果として、モロッコやインド、中国や英国といった国々ではインターネットカフェ閉店の報告が相次いでいる。
5.アナログ型の目覚まし時計
昔の旅行用の目覚まし時計はシンプルだった。折りたたみ式のアナログ時計が一度だけ朝の到来を告げれば、それきりだった。
今日では携帯電話のアプリが一日中鳴っており、絶えずその日の旅程を伝えてくる。英ホテルチェーン大手トラベルロッジ社は2008年、英国内で携帯電話のアラームが目覚まし時計に取って代わったとする調査結果を発表。旅先の至る所で携帯電話の音に煩わされる昨今、大きな目覚まし時計が懐かしい。
6.折りたたみ地図
微細に書き込まれた丘陵に謎めいた地図記号――折りたたみ地図には海賊の宝にも似た魅惑の感覚があったが、それも十分ではなかったようだ。
オンラインでの旅程作成が普及する中、米カリフォルニア州自動車協会は紙地図事業からの撤退を発表。地図製作に携わる英陸地測量局も2005~10年に売り上げが25%落ち込んだ。利用者が全地球測位システム(GPS)に流出した格好だ。
旅先で強風にはためく紙地図と苦闘する日々は、良くも悪くも過ぎ去った。