メキシコが世界に誇れる10のこと
3、テキーラ
メキシコの国民的蒸留酒であるテキーラは、世界中のバーの定番でもあり、現在96カ国に輸出されている。
しかし、シロップのように甘いマルガリータを一気飲みしたり、テキーラのショットを次々と飲み干したりすれば現地の人々が感心すると思ったら大きな間違いだ。テキーラは高級ウイスキーのように、少しずつ、じっくり味わいながら飲むものだ。メキシコ人なら誰しも、最高級のテキーラは最高級ウイスキーに匹敵すると言うだろう。
最高級のテキーラを味わいたいなら、メキシコ中部ハリスコ州の州都グアダラハラ郊外にあるテキーラトレイルがおすすめだ。ここにはメキシコで有名な蒸留所がいくつかある。
4、二日酔いに効く食事
メキシコのパーティーはあっという間に盛り上がることで知られる。当然、パーティーの参加者は翌朝、ひどい二日酔いに見舞われる。
しかし幸いなことに、メキシコの台所は地球上で最も優れた二日酔い用の食事で一気に活気づく。朝目覚めたら、まず水をがぶ飲みし、スパイスの効いたチラキレス、カルニタス(ポーク料理)、ホットソースや元気の出る油がたっぷりかかったバルバコア(羊)のタコスなどを食べる。二日酔いがひどい時には軽くビールを一杯飲むのもいいだろう。
5、ダブル・アンタンドレ(アルブル)
メキシコ人にとって、ダブル・アンタンドレ(日本では掛詞、スペイン語で「アルブル」と呼ばれる)は単なる言葉遊びではなく、頭の回転の速さと、知的かつ巧妙なメッセージを伝える能力が要求される芸術だ。1つの語に隠された2つ以上の意味のうち、1つは性的な要素を含んでいる場合が多い。
無論、婉曲(えんきょく)な表現やウイットに富んだしゃれは他の言語にもあるが、このアルブルはメキシコでは特に重要で、アルブルの技術を競う全国大会が開かれるほどだ。現チャンピオンはルルド・ルイスさんという女性だ。ルイスさんは1997年から毎年同大会で優勝し、講座も担当している。
メキシコでは3月1日を「アルブルの日」と定めていることからも、メキシコ人がいかにこのアルバーに真剣に取り組んでいるかが分かる。