「冷戦時代」を今に伝える、モスクワの隠れた名所を歩く

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艦艇と航空機の要素を併せ持つエクラノプラン

艦艇と航空機の要素を併せ持つエクラノプラン

ロシア海軍博物館とエクラノプラン

艦艇とも航空機とも見える「エクラノプラン」。海事的な色彩が強いため一貫してソ連海軍所属とみなされていたほか、船首にシャンパンをかける艦船風の命名式まで行われた。

航空力学で「地面効果」として知られる仕組み(硬い表面に近づいた飛行物を制御しやすくする技術)を利用。ハクチョウやペリカンが地面効果を利用し水面すれすれの高度を飛ぶ方法をまねた。

最高速度は時速400キロ以上に達し、水面だけでなく氷や平地の上を動く揚陸能力まで備えていた。

ソ連はエクラノプランの試作機を軍用に多数開発した。このうち1機はあまりに巨大で奇妙な姿をしていたため、1960年代半ばに米国の偵察衛星に発見された際、「カスピ海の怪物」と名付けられた。ただ、出だしは良かったものの普及せず、開発プログラムは80年代に廃止されている。

ロシア海軍博物館にはこのほか、タンゴ級潜水艦B396など冷戦時代のソ連艦隊が誇った艦船も展示されている。

本物のソ連潜水艦の内部を見学できるのが同博物館の売りのひとつだ。この潜水艦「ノボシビルスク・コムソモレツ」は80年に就役、98年までロシア海軍に所属していた。

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