アンデスの高地を抜けて――豪華列車アンデアン・エクスプローラーの旅
クスコ
1530年代にスペイン人がやってくるまで、クスコはインカ帝国の首都だった。そのため市内ではインカ人たちの英知が至る所に見られる。
例えば古代の壁は、地震による被害を防ぐため、土台がまるで巨大なジグソーパズルのように、表面を削って滑らかにした石をぴったりと組み合わせて造られている。
またインカ人が作った噴水や水路は今日まで使われている。
けわしい丘を登っていくとサクサイワマン城塞にたどりつく。巨大な石灰石のブロックがクスコ市を見下ろす草で覆われた丘を囲むように配置されており、これまで造られたこの種の建造物では最大級だ。
鉄もモルタルも車もない中で、インカ人は何らかの方法でこれほど複雑な建造物を築き、500年たった今も石と石の間に紙切れ1枚差し込むことはできない。
マチュピチュ、その他
クスコは、マチュピチュや聖なる谷への玄関口でもある。聖なる谷には、山の斜面に作られた段丘(段々畑)やジャングルの中の寺院跡など、見所が多い。