北朝鮮の航空会社がマニア魅了、写真家が明かす実像とは
――写真撮影の許可はどのようにして取得したのか。
「北朝鮮での飛行中、私も含めた観光客の一団がみな機材に興味を持っていた。一行に写真撮影の許可が下り、私はこの機会を慎重に利用して操縦士や客室乗務員の姿も写真に収めた」
――北朝鮮から反応はあったか。
「北朝鮮からは何もない。今回の本に否定的な意図は一切ない。北朝鮮の人が見慣れているものとは着眼点が異なるため、彼らがどのように受け止めるのか知るのは難しい」
――最近の情勢に鑑み、観光客は北朝鮮に向かうことで大きな危険を冒しているとの批判もある。この点についての考えは。
「私の経験から言うと、北朝鮮の人々が望んでいるのは観光客に自分たちが見せたいものを見てもらうこと、良い時間を過ごし、外貨を使ってもらうこと、そして自国に対するポジティブな印象を持って帰国してもらうことだ」
「彼らは世界からどのように見られているのかに非常に敏感だ。観光客はやっていいこと、やってはいけないことを事前に通知される。許可を求めずに現地の人を撮影しない、兵士の写真を撮らない、指導者を笑いものにしないといった点だ」
「私が会った現地の人はとても親切で好奇心旺盛だった。他に娯楽の選択肢がないため、みな音楽を演奏したり歌ったりしている。ユニークな旅先であり、いつの日か再訪できたらと考えている」