伊フィレンツェ、路上の立ち食い禁止 罰金6万4000円
(CNN) 世界中から観光客が集まるイタリアのフィレンツェで、路上での食事を禁止する条例が施行された。違反に対しては500ユーロ(約6万4000円)以下の罰金が定められている。
条例は4日から施行された。主要観光名所の歩道や道路、店舗や住宅の前などで立ち止まって食べることを禁止する。対象となるのは市内でも特に人通りの多い4本の道路で、禁止時間は正午~午後3時までの昼食時と、午後6時~10時までの夕食時。
フィレンツェには世界から年間1020万人の観光客が訪れる。わずか5年の間に観光客は240万人も増えた。
特にサンドイッチやアイスクリームなどの人気店が並ぶ通りには大勢の観光客が詰めかけるようになり、混雑を悪化させ、ごみ問題を深刻化させているとして規制を支持する声が高まっていた。
フィレンツェのダリオ・ナルデラ市長はフェイスブックで条例の施行を発表し、「私たちの市について、教育が足りない観光客がいる。これは良くない」と強調した。
市長が強硬策に出たのは今回が初めてではない。昨年夏は、教会の階段に腰かけて飲食する観光客を阻止するため、階段に水をまくよう指示していた。
今回の措置に対して地元からは歓迎の声が上がる一方で、ベンチやゴミ箱を増やせば問題は解決できるという声も多数寄せられている。
イタリアではローマでも、トレビの泉やスペイン階段といった有名観光地での食事を禁じる措置が2017年に導入された。