エミレーツ航空、新型コロナの血液検査を開始 搭乗前の乗客対象
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイを拠点とするエミレーツ航空は17日までに、搭乗前の乗客を対象に新型コロナウイルス感染症の血液検査を開始したと発表した。
エミレーツ航空の声明によると、取り組み初日となった15日、ドバイ国際空港ではチュニジア行き便の乗客全員を対象に検査が行われたという。
検査はドバイ保健当局が第3ターミナルのチェックインエリアで実施。結果は10分以内に判明した。
エミレーツ航空によれば、航空会社がこうした検査を行うのは初めて。
同社のアデル・アル・レドハ最高執行責任者(COO)は声明で、将来的には検査能力を拡充して、他の便でも実施する方針だと表明。「これにより、我々はその場で検査を行うことが可能になり、検査結果の証明書が必要な国に向かうエミレーツの乗客にとっても、ただちに結果を確認できる利点がある」としている。
検査結果に基づき搭乗を拒否する場合があるかは不明。CNNはエミレーツ航空にさらなる情報提供を求めている。
血清検査の目的は新型コロナウイルスに感染中かどうかの判定ではなく、血液サンプルの採取を通じて免疫系における抗体の有無を調べることにある。抗体が見つかった場合、新型コロナウイルスに感染した経験があることを意味する。
米食品医薬品局(FDA)によると、感染から間もない免疫形成途上の段階では、抗体が検出されない可能性もあるという。
それでも、世界各国がいつどのようにして渡航禁止措置を安全に緩和すべきか苦慮するなか、今回の検査は旅客から正しい方向への第一歩と受け止められそうだ。