豪カンタス航空、国際線の乗客にワクチン義務付けへ
(CNN) 豪カンタス航空は23日、国際線の運航を再開する時は乗客に対し、搭乗前に新型コロナウイルスのワクチン接種を受けるよう求める方針を明らかにした。
ジョイス最高経営責任者(CEO)はCNN提携局とのインタビューで、接種の義務付けに向けて規約の見直しを進めていると説明。国内線に適用するかどうかは感染状況をみて決めるとしたうえで、国際線で出入国する乗客には必須との考えを示した。
航空会社がワクチン義務付けの方針を発表したのは初めてだが、近いうちに他社も後に続く可能性がある。ジョイス氏は「世界の航空会社の仲間と話していると、将来これが共通のテーマになることが考えられる」と語った。
マレーシアの格安航空会社、エアアジアの報道担当者は24日、CNNトラベルの取材に対し、ワクチンの供給が始まった時点で国際線利用者への義務付けを検討すると述べた。
各国政府が外国との往来を再開するにあたってワクチンを義務化する可能性もあるが、その合法性が議論を呼びそうだ。
カンタス航空では、接種済みのワクチンの種類やそれが目的地で認められるかどうかを明記した「パスポート」の携行を求める方式が検討されているという。
航空会社の業界団体、国際航空運送協会(IATA)は23日、各自のワクチン接種や検査結果のデータを持ち歩けるアプリ「トラベル・パス」の開発が最終段階に入ったと発表した。来年1~3月期の導入に向け、年内に運用試験を予定しているという。
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は先週末の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、QRコードを使った同国の感染追跡システムを世界に普及させようと提案した。