飛行機の機体もリサイクル 退役航空機の解体作業を追う
(CNN) 航空機をいつ、どのように引退させるかを決めるのは、通常時であっても航空会社にとって厄介な仕事だ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界中の航空機がほとんど地上で待機する中、今後5年、10年、あるいはそれ以上飛び続けていたかもしれない多くの航空機が解体場に送られ、機体から高価な部品やシステムが取り除かれ、金属などの材料が再利用されている。
フィンランド航空(フィンエアー)は今、同社のエアバスA319型機を引退させ始めている。A319型機は双発ジェット旅客機で、過去20年以上にわたり、同社の拠点であるヘルシンキと欧州各都市を結ぶ路線を航行してきた。
航空機によって寿命は異なる、と語るのはフィンエアーのフリート管理担当ディレクター、ミーカ・ハーティオ氏だ。
「航空機、特に機体にはそれぞれ設計寿命が設定されている。このケースでは、エアバスは一定量のフライトに耐えうる機体を設計し、そのフライトの回数に対する構造完全性のテストを行っている」(ハーティオ氏)
しかし、一部の航空会社は航空機を設計寿命が過ぎても使用し続けている。その理由はさまざまだ。
代用可能なより新しい航空機がない場合もあるし、長距離路線を航行する航空機の中には相対的に飛行回数が少ないものもある。また感染拡大とは関係なく、長く使用する方が経済面で合理的な場合もある。