レトロな自販機70台、「昭和の思い出」が人気 神奈川

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斉藤辰洋さんは経営する中古タイヤ店の従業員と同じほどの人手を自動販売機にあてている/Dean Irvine

斉藤辰洋さんは経営する中古タイヤ店の従業員と同じほどの人手を自動販売機にあてている/Dean Irvine

斉藤さんは昔から自販機に興味を持っていたが、それを仕事にすることは予想していなかった。子ども時代に親しんだ自販機をあまり見かけなくなったことに気付き、復元や保存に取り組もうと思い立った。自販機はネットオークションや口コミで見つけてきたという。

2016年以降、自販機コーナーに費やす時間はしだいにタイヤの取り付け作業を超えるほどになった。今は、自販機の補充や調理とタイヤ店にそれぞれ同じくらいの人手をあてている。

実は自販機のホットスナックのほとんどが、現地のキッチンで調理されている。斉藤さんとスタッフはいつも終日、サンドイッチやうどん、カレー、そば、お茶漬けなどの補充に追われている。週末は1日に何度もそれを繰り返すという。

食品衛生法上、ホットスナック自販機のオーナーは資格を取り、飲食店と同等の衛生状態を保つことが求められる。自販機はカフェなどの敷地内にあることが多いのも、コンビニの増加とともに減ってきたのも、このためだろう。

自販機メーカーの業界団体によると、全国の食品自販機は最盛期の1985年に25万台を記録したが、2021年末には7万2800台に激減している。

ここ2年間は、新型コロナウイルス感染拡大により飲食店の営業が制限された影響などが、一部では追い風となった。だが昭和の思い出を生かし続ける役割は当面、斉藤さんのような愛好家が担うことになりそうだ。

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