日本のカップルがクリスマスを第2のバレンタインデーと捉える理由
クリスマスが持つロマンチックな要素は、日本政府が願うことのできる最高のプレゼントかもしれない。同政府は今、結婚と出生数を増やそうと躍起になっているからだ。
日本の出生率は昨年、1.2にまで落ち込み、過去最低を更新した。安定的な人口を維持するのに必要とされる2.1を大きく下回る水準だ。
かつて世界第2の経済大国だった日本では、一定以上の年代にとって贅沢さこそが主流であり、振る舞いは派手なほど好まれた。高いホテル以外にも、男性たちはシャンパンのボトルを開け、リムジンを借りて豪華な夜を印象づけようとした。
しかし長年にわたる景気低迷の後、世界の羨望(せんぼう)の的だった日本の経済力は失われ、今年は国別の経済規模の順位で4位に転落した。生活費の高騰に最近の円安が拍車をかける中、若いカップルは創意工夫をこらしたやり方でクリスマスを祝おうとしている。
大学生のイノウエ・ショウゴさん(23)は、ホテルを利用するつもりはないと明かした。宿泊費の高騰が理由だ。
クリスマスディナー向けの洋食は値上がりし続けているので、比較的安価な和食版で済ませる考えも示した。
クリスマスケーキだけを買って自宅でパーティーを開き、クリスマスの電飾を眺めて楽しむという過ごし方は、今時の若い世代の間でより人気の選択肢になりつつある。マーケティング会社メリーの最近の調査で明らかになった。
ハセガワ・ユウヒさん(19)は昨年、ガールフレンドと江ノ島を訪れ、イルミネーションと美しい景色を堪能した。
東京から南へ電車で1時間の江ノ島は、砂の海岸とゆったりとした暮らしぶりで知られる。
パートナーと過ごす時間を大事にするべきで、好みのレストランや贅沢な化粧品に金を使うよりは家で「First Love 初恋」(ネットフリックスの恋愛ドラマシリーズ)を見る方がいい、とハセガワさん。そこで真実の愛を見つけることが完璧な解決法になるとの考えを示唆した。