反米デモ参加者の一部が「報酬受け取る」 エジプト首相
カイロ(CNN) イスラム教預言者ムハンマドを侮辱したとされる米映画への抗議行動で、発端となったエジプトのデモ参加者のうち、一部が報酬を受け取ったと認めていることが分かった。15日付の国営中東通信(MENA)が、カンディル首相の話として伝えた。
カンディル首相は、「何人か」の参加者が「報酬をもらった」と供述したことを明らかにした。一方で、自分の意思により無報酬で米国への怒りをぶつけた参加者もいると指摘した。報酬の支払い元を政府が把握しているかどうかについては、明言しなかったという。
首都カイロでは11日から激しい反米デモが続いていたが、警官隊の出動により15日にはほぼ沈静化。街では片付け作業が始まり、交通機関も徐々に平常化している。
イスラム組織出身のムルシ大統領は当初、問題の映画を非難するなどデモを支持する立場を示していた。しかしオバマ米大統領からの協力要請を受け、13日には暴力的なデモを批判する声明を出していた。
MENAによると、カンディル首相は欧米と「バランスの取れた」関係を構築することがエジプト新政権の目標だと述べ、米外交官らの安全確保に努める方針を改めて強調した。