警官に殴られる若者の映像流出 NY市警が内部調査
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク・ブルックリンの公共施設で若者が警官2人に繰り返し殴られる場面をとらえた映像が、地域のウェブサイトに掲載された。ニューヨーク市警はこれを受け、内部調査に乗り出している。
ニューヨーク市警の報道官によると、8日午前5時ごろ、ブルックリンのクラウンハイツ地区にある若者向けの地域センターでトラブルが発生したとの通報を受け、警官が現場に出動。女性専用コーナーに居座っていた男性(21)を暴行や不法侵入、大麻所持などの容疑で逮捕したという。
現場を撮影した映像には、ビリヤード台やソファーのある部屋で、男女2人の警官がソファーに座った男性と話す様子が映っている。音声は録音されていない。男性は立ち上がり、身振り手振りを交えて答えた。腕をつかまれそうになった男性がそれを振り切ると、男性警官(41)がボクシングの構えをつくり、男性の顔や後頭部、胴体を十数回殴った。男性はソファーに倒れ込み、殴打を避けるように手を上げたが、反撃する動きはみられない。
続いて女性警官が警棒で男性を繰り返し殴る場面も収録されている。撮影開始後3分余りの時点で、10人余りの警官が入室し、男性に手錠をかけて連れ去った。
地元のある議員はこの映像を巡り、「殴られるままになっていた若者が警官に抵抗したとして重罪に問われるのはおかしい。うそだらけだ」「同様のことが頻繁に起きているのではないか」と、警察への不信感をあらわにした。