「女のバインダー」発言のロムニー氏、 女性への無理解の表れか
またロムニー氏は、州知事として女性を積極的に採用したとしているが、マサチューセッツ大学と同大学で女性の政治活動を促進する団体による調査では、ロムニー氏が州知事就任前に30%だった幹部職員に占める女性の割合は、同氏の離任時には27%に低下した。その後、新しい知事の下で33%以上に回復している。
実業界でのキャリアが長いロムニー氏が、幹部に指名できそうな有能な女性に出会わなかったのであれば、それは驚きだ。結局、ロムニー氏の企業経営哲学の中では、女性やその他少数派の登用は重要ではなかったのである。そしてこれが、ロムニー氏が女性票獲得に非常に苦労している核心的理由なのだ。
ロムニー氏はさらに、男女平等に関する問題に適切に答えられなかっただけでなく、銃規制の強化に反対する発言に絡めて、母子・父子家庭の子どもを暴力的文化に結びつけるような発言までした。
反対にオバマ大統領は、女性に同一職種同一賃金を保障する法律に署名し成立させた大統領としても男女平等の問題に適切に答えていた。一方、ロムニー氏は、この法律への賛否を明らかにはしていない。大統領の問題対処方法の方が、女性の気持ちや全ての国民が正しいと信じるものと一致している。