ハリケーン「サンディ」復興法案の遅れにニュージャージー州知事が苦言
(CNN) 米ニュージャージー州のクリス・クリスティー知事は8日、昨年10月に米北東部を襲った超大型ハリケーン「サンディ」によって被災した4万1000世帯が自宅に戻れない状態だと指摘、「完全な」復興支援法案の迅速な可決を米議会に求めた。
クリスティー知事は施政方針演説の中で「われわれは72日間待った。(年に南部を襲った)ハリケーン『カトリーナ』の時より7倍も長い」と述べるとともに「州民が正当に扱われない場合には、共和党か民主党かを問わず、ニュージャージー州はけっして黙ってはいないということははっきりさせておきたい」と語った。
600億ドル規模の復興支援をめぐる米議会での審議は、無関係な事業が盛り込まれているとの批判や「財政の崖」問題もあって関連法案の審議が遅れている。
米議会は4日にようやく97億ドルの緊急支援を認める法案を可決した。さらに1月中には残る510億ドル規模の支援をめぐる審議が行われる見込みだ。
クリスティー知事は共和党出身だが、下院共和党が支援法案の採決を遅らせたことに対し、「だから議会は国民から嫌われる」と述べるなど批判の急先鋒に立っている。
サンディによる被害総額はニュージャージー州だけで369億ドルに上る。同州によれば住宅34万戸以上が全壊もしくは部分的に被害を受けたという。