ヘリ墜落の原因は操縦士の携帯メール、燃料不足見落とす 米
ワシントン(CNN) 米ミズーリ州で2011年に起きた医療用ヘリコプターの墜落事故で、米運輸安全委員会(NTSB)は9日、死亡したパイロットが大量の携帯メールをやり取りしていたことが事故につながったとする調査結果を発表した。
この事故では11年8月に患者を搬送中のヘリが墜落し、パイロットのジェームズ・フロイデンベルクさんや患者など4人が死亡した。
NTSBの調査の結果、フロイデンベルクさんは出発の準備段階から携帯電話で私的なメールを何通もやり取りしていたことが分かった。飛行中もメールを送信していた形跡があり、最後のメールが送信されたのは墜落の19分前だったという。
ただし事故につながったのは、出発前にやり取りしたメールの方だった。フロイデンベルクさんは飛行前点検をしながら、同僚との間でディナーの予定について何通もメールを交わしていたことが判明。そのために注意が散漫になり、燃料が足りないことに気づくはずの機会を2度にわたって見逃したとされる。
出発してから燃料不足に気づいたフロイデンベルクさんは、まず患者の待つ病院に到着。燃料の補給ができる目的地を探した。しかしこの13分の間にも私的メールが入り、フロイデンベルクさんは計算を誤って目的地に到着できると判断し、そのまま出発した。