現校舎の解体と同地での新設を提言 米小学校での銃乱射事件
(CNN) 米東部コネティカット州ニュータウンの小学校で昨年12月14日に起きた銃乱射事件で、同学校の後処理などを検討していた特別委員会は12日までに、校舎を解体した上、現在の敷地に新たな小学校を開校させることをニュータウンの教育行政当局に提言した。
同委は事件の忌まわしい思い出を払拭(ふっしょく)させるための校舎の使用方法などを検討していたもので、今回の提言内容は10日夜に投票を行い、全会一致で決まった。委員会は事件現場となったサンディーフック小学校の現校舎の改修、異なる場所での新校舎建設などの選択肢も検討していた。
提言内容の実施には、同小の承認や住民投票の結果を待たなければならない。
事件後にサンディーフック小学校の生徒は近くにあるモンロー町の小学校への通学を余儀なくされていた。同町の小学校はこのため一部校舎を小学校用に改修。閉鎖出来る出入り口や監視カメラを増やしていた。また、事件で衝撃を受けた生徒を癒すため犬の力を借りる対策も講じていた。
事件では単独犯の男が同小に乱入し、軍用ライフル銃や短銃2丁を乱射、生徒20人を含む26人を殺害していた。容疑者は犯行後に自殺していた。
この事件は米社会を震撼(しんかん)させ、銃規制論議を再燃させるきっかけとなった。オバマ政権は突撃銃の購入などを規制する法案成立を目指したが、連邦上院が否決するなどの抵抗に遭い、銃対策は進展していない。