米政府機関閉鎖の公算大 医療保険改革で対立続く
ワシントン(CNN) 米上下両院の予算審議で医療保険改革を巡る与野党の対立が続き、新会計年度に入る10月1日以降、政府機関が閉鎖に追い込まれる可能性が濃厚となっきた。
野党・共和党が多数を占める下院では29日未明、来年度暫定予算案の修正案が可決された。この中には、オバマ政権が推進する医療保険改革の施行を1年延期し、改革の財源となる医療機器への課税を撤廃することが明記された。
同案は上院へ送られ、30日に審議される予定だが、上院を主導する与党・民主党が反対を表明。オバマ大統領も拒否権発動の構えを示している。
上下両院の間では先週から、暫定予算案の医療保険改革関連予算が下院で削除され、上院で復活するという攻防が繰り返されている。予算案が30日深夜12時までに成立しなければ、新年度の政府運営に必要な資金が手当てできず、政府閉鎖が避けられなくなる。
ホワイトハウスは声明で、「下院の修正案に賛成票を投じることは政府閉鎖に賛成することに等しい」と非難した。