米海兵隊、兵士の「太陽電池パネル」携行計画 装備重量減で
(CNN) 米海兵隊と海軍が米カリフォルニア州の基地で、兵士の携行を将来的に想定する太陽電池パネルと水濾過(ろか)装置の運用実験を今月開始したことが7日までにわかった。
重量過多と以前から指摘される装備品の軽減を図り、兵士の迅速な移動や安全確保での相乗効果も狙っている。
作戦に従事する兵士は現在、防弾胴衣、武器や弾薬に加え、脱水症状を避けるための多量の飲料水と無線、GPS(全地球測位システム)、暗視装置用の電池バッテリーを携行しているが、これら装備品の重量が兵士に負わせる負担軽減が課題となっていた。
4日間の作戦の場合、海兵隊兵士が持参する電池バッテリーの重さは計約45キロに相当するとされる。
開発中の太陽電池パネルの重さは約6キロで、繰り返しの使用が可能。陽光があれば充電ができて電力を蓄えられ、夜間での使用にも備えられる。
一方、兵士1人が携行する飲料水の重さは1ガロン(約4リットル)当たり約4キロ以上。濾過装置があれば4日間の作戦従事で必要な量は1~2ガロンと計算されている。作戦現場の井戸などで水を見付け、濾過装置を使って飲料水とする。
米海兵隊の現在の作戦遂行では部隊への飲料水やバッテリーの補給はヘリコプターやトラックが頼りとなっている。この後方支援部隊はそれだけ攻撃の標的になりやすい弱点があるわけで、太陽電池パネルなどが配給されればこの危険性も減ることになる。
米海兵隊大尉は米国防関連雑誌に対し、水濾過装置は今後5年内に世界各地に配属される米海兵隊兵士に配られる可能性があると述べている。