中学生が通学途中に強姦被害、シカゴ
シカゴ(CNN) 米シカゴで17日早朝、15歳の中学生が徒歩で通学する途中に頭を殴られ、民家の陰に連れ込まれて強姦される事件があった。現場は市が指定する通学用の「安全路」のすぐ近くだった。
中学生は病院に運ばれ、19日現在、重体に陥っている。犯人はまだ逮捕されていない。
シカゴでは凶悪犯罪が後を絶たない現状を受け、徒歩で通学する児童や生徒を守る目的で安全路が設置された。指定された道路は歩道上に大きな黄色い標識を掲げ、訓練された職員が登下校などの時間に合わせてパトロールしている。
しかし今回の事件はまだ辺りが暗い午前6時ごろ、近所の安全路でパトロールが始まる時間の約30分前に発生。雪の中で頭から血を流して倒れている中学生を住民が発見した時には、発生から2時間が経っていた。中学生は意識はあったが、ほとんど動かない状態だったという。
事件をきっかけに保護者や住民の間に不安が広がり、安全路の安全性に疑問を投げかける声も出ている。
シカゴでは予算の削減を受けて小学校48校が廃校になり、遠方の学校に徒歩で通う児童や生徒が増えた。途中、シカゴ市内でも特に治安の悪い地域を通らなければならない生徒も多いことから、市はこの秋から安全路の数を倍に増やしたばかりだった。