イラクから空爆要請 オバマ米大統領が対応協議
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は18日、イラクへの軍事介入の可能性を巡ってホワイトハウスで議会指導部と協議し、決断に際して状況は報告するが、改めて議会の承認を得る必要はないとの認識を示した。
一方、米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は同日、上院小委員会で、イラク政府から空爆の要請を受けたことを明らかにした。
ホワイトハウスの発表によると、オバマ大統領はこの日の協議で、イラク治安部隊の戦力強化に向けた米国の取り組みについて説明した。この中には治安支援の強化も含まれる。
協議に出席した共和党のマコネル上院院内総務は、「大統領は今後の対応について、我々の承認を得る必要はないと考えているようだ」と語った。
民主党のペロシ下院院内総務は、2001年と03年のイラクへの軍事介入を承認した議会決議は今も有効だとの見方を示している。
これに先立ちカーニー米大統領報道官は、「米軍の戦闘部隊をイラクに派遣することを除き、大統領はいかなる選択肢も排除していない」と述べていた。
ヘーゲル国防長官とデンプシー議長は、空爆の可能性も含め、米国の具体的な対応について検討していることを明らかにした。
デンプシー議長は上院小委員会で、「イラクの未来についての懸念を共有する。同地域の安定を助けるためにあらゆる選択肢を用意している」と証言。イラク政府から空爆を要請されたと明らかにしたうえで、最終調整のためには武装集団「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に関する情報がもっと必要だと述べた。