独立記念日にかけ発砲事件続発、70人死傷 米シカゴ
(CNN) 米シカゴで独立記念日の7月4日から6日の週末にかけて発砲事件が相次ぎ、9人が死亡、60人以上が負傷した。シカゴ警察が7日に明らかにした。
シカゴ警察のギャリー・マッカーシー本部長は、「アメリカのような偉大な国で、このような事態がいつまでも容認されるとは思いたくない」と述べ、銃規制の現状に苛立ちを示した。
同氏によると、銃を使った犯罪では再犯率も高く、犯罪組織のメンバーなどが銃の不法所持で摘発されたとしても、イリノイ州では重罪に問うことができないという。
今回の発砲事件や殺人事件に関与した容疑者の中には、過去に何度も摘発された経歴を持つ男や、今年起きた発砲事件で暴行罪に問われていた男も含まれるといい、「このような人物がなぜ保釈されたのか私には理解できない」とマッカーシー氏は語気を強める。
警官が容疑者に向けて発砲したり、発砲されたりしたケースも8件あり、このうちの2件では警察が容疑者2人を射殺した。死亡した容疑者はいずれも16歳だった。
6日だけでも21件の発砲事件が相次ぎ、料理をしていた女性が11歳の娘の目の前で射殺される事件もあった。
シカゴでは昨年も、独立記念日から日曜にかけての4日間で12人が死亡、75人が負傷している。シカゴ警察によれば、発砲事件は平均すると1日にほぼ5件の頻度で起きているという。
銃規制を強化しない限り事態は改善されないとマッカーシー氏は話し、「犯罪を犯した人間の早すぎる釈放を防ぐために、暴力行為に対して十分な責任を負わせる必要がある」「これだけ多くの銃が出回っているのに、罰則があまりに軽い」と訴えた。