米FBI、スパイ捜査で米外交顧問の自宅など捜索
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)が先月、元米外交官でパキスタン・アフガニスタン特別代表の顧問を務めていた女性の自宅などを捜索していたことがわかった。複数の政府関係者が明らかにした。
捜索を受けたのはロビン・ラフェル氏の自宅や同氏の国務省関連の事務所で、事務所はその後封鎖された。ラフェル氏自身が捜査対象となっているかどうかや捜索の目的は不明。現在も捜査は続いているが、現時点で同氏は訴追されていないという。
国務省のサキ報道官は、捜査が行われていることを認め、同省が捜査に協力していると述べた。ラフェル氏については「現在は国務省の職員ではない」と明らかにした。
家宅捜索が行われた時点では、ラフェル氏は国務省のアフガニスタン・パキスタン担当特別代表のパキスタン問題の顧問を務めていた。非軍事分野の支援や無償資金協力の仕事に携わっていたが、今回の捜査がその職務に関係しているかどうかは分かっていない。
国務省関係者によれば、ラフェル氏は先月、機密情報へのアクセスが制限され休職扱いとなった。国務省との顧問契約は今月2日に切れ、更新されていない。
政府関係者は、今回の捜査がスパイ防止活動の一環で行われたと言及。具体的な内容は明かさなかった。
ラフェル氏は南アジア担当の国務次官補やチュニジア大使を歴任した大物外交官で、パキスタンなどの対応に長年従事していた。
国務省によれば、同氏は入省前に中央情報局(CIA)に勤務したこともある。05年に同省を退職したが、09年からは特別代表の顧問に就任していた。