西アフリカから帰国の米国男性、ラッサ熱で死亡
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は、ニュージャージー州の男性がウイルス感染症のラッサ熱を発症し、25日に死亡していたことを明らかにした。男性は最近、西アフリカのリベリアから帰国した。
男性がリベリアを出国したのは5月17日。ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に到着した時点では発症していなかった。
帰国翌日にのどの痛みや発熱を訴えて診察を受けたが、西アフリカへの渡航歴を伝えないまま帰宅。症状が悪化したとして21日に再び病院を訪れ、別の治療施設に収容された。25日早朝に出た検査結果でラッサ熱と判明し、同日夜に隔離病棟で死亡したという。
ラッサ熱はエボラ熱と同様、西アフリカ一帯にみられるウイルス性出血熱。米国での発症が報告されたのは1969年以降、これで6例目とされる。
ラッサ熱の致死率は1%前後と、エボラ熱に比べて低い。感染経路はネズミの排泄(はいせつ)物などで、発症前の患者から感染することはないといわれている。
CDCは、男性から周囲の人に感染した可能性は極めて低いとの見方を示しているが、念のため、密接な接触があった相手を3週間観察する方針だ。