新婚旅行装いISISへの合流図る 米国人男女を逮捕
(CNN) 米当局は12日までに、新婚旅行を装ってシリアへ渡り、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に加わる計画だったとして、米ミシシッピ州コロンバスの空港で男女を逮捕した。2人の計画は米連邦捜査局(FBI)によるおとり捜査で明るみに出た。
ジェイリン・デルショーン・ヤング容疑者(20)とムハンマド・オダ・ダクララ容疑者(22)は8日に逮捕され、シリア行きの計画を認めた。ISISに物的支援などを提供しようとした罪に問われている。11日に同州オックスフォードの連邦地裁で公判が開かれた。
法廷文書によると、両容疑者は数カ月前からソーシャルメディアを通し、ISIS関係者を装ったFBIのおとり捜査官と連絡を取っていた。
ヤング容疑者は捜査官へのメッセージで、シリア渡航を目的にダクララ容疑者と結婚するとの計画を漏らしていた。2人は今年6月、実際に挙式した。新婚旅行と称して欧州へ向かい、トルコ経由でシリア入りする予定だったとされる。
ダクララ容疑者は捜査官へのメッセージで「コンピューターや教育学、メディア学が得意」と説明し、「どのような貢献ができるでしょうか」と問い掛けていた。ヤング容疑者は「得意科目は数学と化学」「2人とも飲み込みが早く、医療支援に携わることを希望している」と書き送った。
ダクララ容疑者は一方で、現地到着後の訓練を心配して「英語が話せる人と一緒のグループになるでしょうか」などと尋ねている。
ヤング容疑者は7月、テネシー州チャタヌーガの米軍施設で起きた銃乱射事件に称賛の言葉を寄せた。出発日の数日前には、「私たちの町の空港は規模がとても小さく、警備をすり抜けるのは簡単なはず。これは米国の弱点のひとつだ」とも書いていた。
捜査当局者らによると、ダクララ容疑者の父は地元のイスラム教指導者。ヤング容疑者は警察官を父に持ち、最近イスラム教に改宗していた。2人は春までミシシッピ州立大学に在籍し、ダクララ容疑者は心理学の学位を取って卒業したばかりだった。