恒例「枕の叩き合い」が暴走、負傷者30人 米陸軍士官学校
(CNN) 米ウェストポイントにある陸軍士官学校で夏季の厳しい基礎訓練を終えた新入生による年恒例の「枕の叩(たた)き合い」が6日までに行われたものの、30人が負傷し、24人が脳震盪(しんとう)に陥る異例の展開となった。
同校校長の中将は声明で、負傷者には鼻骨の骨折、肩の脱臼やほお骨のひび割れなどした者が含まれると述べた。けが人が出た経緯には触れず、調査が開始されたと語った。「同級生を意図的に傷付ける行動は容認しない」とも述べた。
全ての生徒がその後、授業などに戻ったという。
8月20日に起きた今回の混乱は米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報道。負傷者が出たことについては、一部の新入生が枕カバーの中に硬い物体を入れて、振り回すなどしたのが原因と伝えていた。
ユーチューブに掲載されたビデオ映像には、数百人の生徒らが中庭に突入し、各自ばらばらに枕を振り回し、相手にぶつけるなどの姿が映っていた。
枕の叩き合いの実施には、夏季訓練の完了を祝い、新入生のうっぷんを晴らす狙いがあるとも言われる。