米特殊部隊にISIS構成員の拘束や尋問の権限
ワシントン(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」掃討のためにイラクとシリアに新たに派遣される米特殊部隊には、ISIS構成員を拘束し、情報収集のために尋問する権限が与えられることが米当局者2人の話で明らかになった。
ただし、拘束した構成員をどこに収監し、また誰が尋問を行うのかなど拘束後の対応が定まっていないという。イラク国籍の構成員であれば同国に収監を要請することも可能だが、特にシリアや欧州出身の幹部を拘束した場合の扱いが問題となる。
当局者によれば、特殊部隊の派遣に向けて決定すべき事項が多いものの、数週間以内に部隊が展開される可能性がある。本部はイラク北部アルビルに置かれ、在バグダッドの米軍広報官によれば100人程度の規模だという。これとは別に、シリア北部には助言や支援を目的とした特殊部隊50人の派遣が既に発表されている。
当局者によれば、新たな特殊部隊の派遣は先週ホワイトハウスで開かれた会議でオバマ大統領の承認を受けた。ホワイトハウスと国務省は、特殊部隊の派遣がイラク側の同意を得て行われることを強調している。
ケリー米国務長官は「イラク政府に対しては、カーター国防長官の(特殊部隊派遣の)発表以前に、十分に説明を行った」と述べた。「派遣する部隊や派遣場所、任務の内容については、イラク側と非常に緊密に協力していく」