オバマ氏、大統領権限で銃規制強化へ 野党からは批判
ニューヨーク(CNN) オバマ米大統領は4日、ホワイトハウスで記者会見し、数日中に新しい銃規制強化策を打ち出すと発表した。強化策は議会を通さず大統領令によって発動させる意向。これで法的な問題もクリアできるとの自信を示した。
オバマ大統領は新しい銃規制強化策について、大統領権限の範囲内に十分収まるとの認識を示し、「銃の所持者も含めた米国民の大多数に支持される」と強調した。記者会見にはリンチ司法長官も同席した。
米国では各地で発砲事件や銃乱射事件が後を絶たない。しかしこれまでに打ち出した銃規制強化策はいずれも議会に阻まれてきたことから、大統領令の発動に踏み切る意向を固めた。7日にはこの問題についての対話集会を開き、任期最後となる一般教書演説でも銃規制問題に重点を置く見通し。
現時点で検討されている対策には、幅広い銃の販売にかかわる者に対して免許の取得や身元調査の実施を義務付けるなどの内容が盛り込まれている。
一方、野党共和党からは批判が噴出。ポール・ライアン米下院議長は同日発表した談話で、「大統領の提案は米上院で審議され否決された。大統領が立法府での失敗を行政権限で覆すことがあってはならない」と強調した。
大統領令による規制強化に対して提訴が相次ぐのも必至だ。裁判がオバマ政権後にまで長引くことも予想される。