トランプ氏、イラク戦争めぐる発言で弁明 対話集会
サウスカロライナ州コロンビア(CNN) 米大統領選に向けた共和党の候補者指名争いの第3戦となるサウスカロライナ州予備選を20日に控え、実業家ドナルド・トランプ氏、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事、 ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が18日、CNN主催の対話集会に参加した。
このうちトランプ氏は、イラク戦争への評価や自らの政策方針にローマ法王が異を唱えたことなどに関する質問を受けた。
トランプ氏はこれまで、イラク戦争の遂行は誤りだったとして当時のジョージ・W・ブッシュ大統領の判断を繰り返し批判してきた。ところが米ニュースサイトのバズフィードはこのほど、2002年のインタビューでトランプ氏がイラクへの侵攻を支持する考えを示していたと報道。同氏の発言の整合性に疑問を投げかけていた。
トランプ氏は集会の中で、インタビューでの自らの発言について、イラク戦争に対する支持を示唆した「可能性はある」と説明。「(イラク戦争について)質問されたのはおそらくその時が初めてだった。開戦時には戦争に反対していた」と述べた。またインタビューを受けた当時、自分は「政治家ではなかった」とも付け加えた。
サウスカロライナ州での世論調査で優位に立つトランプ氏だが、同州は退役軍人など軍関係者が多いことで知られており、イラク戦争への批判的な見解には票を失うリスクも伴う。
集会では、当時のイラクにおける大量破壊兵器の存在をめぐりブッシュ前大統領が嘘をついたとするトランプ氏の発言について、聴衆の1人が強い口調で改めて問いただす一幕もあった。