大統領選5候補とインタビュー トランプ氏はNATO見直しを主張
ワシントン(CNN) 米大統領選に向けた民主、共和両党の指名を争う計5人の候補が21日、アリゾナ州予備選などを翌日に控えてCNNとのインタビューに臨んだ。
共和党のトップを走る実業家ドナルド・トランプ氏はこの日、首都ワシントンで共和党幹部らや米紙ワシントンポストの編集委員と会談し、イスラエル系ロビー団体の米イスラエル公共問題委員会(AIPAC)で演説するなど精力的に動き回った。
CNNとのインタビューでは、北大西洋条約機構(NATO)への関与を見直すべきだとの主張を展開。同盟国を守るために米国ばかりが多額の費用を負担していると主張し、「NATOの構想が生まれた当時の世界とは違う」と述べた。
ロシアとの対立が続くウクライナについても、米国が同国の「面倒を見ている」のに対し、欧州諸国は十分な援助を提供していないと力説した。
インタビューの後半では、米国が縮小するべきなのはNATOでの役割ではなく拠出する費用だと説明したものの、「見直し」発言は欧州で波紋を呼びそうだ。
トランプ氏はパレスチナ情勢をめぐり、イスラエル支持を掲げておきながら「中立の立場」を表明して批判を招いている。民主党のヒラリー・クリントン前国務長官は21日、AIPACでの演説で「しっかりとした手が必要だ。月曜に中立を主張し、火曜に親イスラエルを唱え、水曜には何を言うかわからないような大統領では困る」と、トランプ氏を暗に批判した。