5州の予備選を終えて――15日の結果を分析
オハイオ州コロンバス(CNN) 米大統領選に向けた民主、共和各党の候補者指名争いは15日、5州の予備選が集中するもうひとつのヤマ場を越えた。民主党のクリントン氏、共和党のトランプ氏がそれぞれリードをさらに固める一方、オハイオ州の共和党予備選では同州知事のケーシック氏が1勝を挙げた。これらの結果は何を意味するのか。
1.クリントン氏は本選へさらに躍進
クリントン氏は2週間前のスーパーチューズデーで大勝した後、本選への進出を意識してライバルのサンダース氏に対する攻撃を控え、同氏を支持する若者やリベラル派との和解を図り始めた。
ところが先週のミシガン州ではサンダース氏にまさかの敗北。その後さらに着実な選挙戦を展開した結果、15日はフロリダ、ノースカロライナ、オハイオとイリノイの4州を制し、ミズーリ州ではほぼ引き分けという結果を残した。
勝利演説では改めて本選をにらみ、共和党トップのトランプ氏と対決する姿勢を強調。「大統領候補が1200万人の移民を一挙に取り締まろう、イスラム教徒の入国を禁止しようなどと訴え、拷問を支持する。こういったことがこの人物を強くすることはない。誤った方向に進ませる」と、トランプ氏を厳しく批判した。
2.トランプ氏も3州で大勝
共和党ではトランプ氏がフロリダで地元出身のルビオ氏を破り、先週末にシカゴの集会で暴動騒ぎがあったイリノイと、ノースカロライナでも勝利。ミズーリではクルーズ氏とほぼ引き分けた。
トランプ氏は数の力を背景に、記者会見で追及を受けると質問も受け付けずに立ち去り、女性記者につかみかかって非難された参謀をとがめるどころか檀上で労をねぎらうなど、自信たっぷりの振る舞いを見せている。