国境の壁建設の応札開始 高さ、硬度や色で注文 米政府
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が不法移民対策の一環として進めるメキシコ国境沿いの壁建設で、米税関・国境警備局は25日までに壁の機能に対する要望項目をまとめると共に、業者の入札受け付けを開始した。
壁建設が現実化すれば、米国史上、最大の公共事業になるとも評される。
同局は入札開始の通知の中で、壁のデザインは物理的に堂々とした高さになるだろうと説明。高さは少なくとも18フィート(約5.5メートル)と記されているが、30フィートに達することも望んだ。
はしごなしで登れないようにし、鉤縄(かぎなわ)などの道具を使っても乗り越えが難しいようなデザインであるべきと注文。壁の下を掘ったり、内部をハンマーや車のジャッキ、ノミなどの道具を用いて壊しにかかっても少なくとも30分持ちこたえるような硬度も要望。この時間は理想的には4時間以上が好ましいと付け加えた。
また、壁は美観的な見地からも満足すべき色調になるべきとし、米国側の領土の景観への融和も期待した。壁をメキシコ側から眺めた場合の景観への影響には言及していない。
壁建設では当初、材料はコンクリート製と主張していたが、米国境警備隊がメキシコ側の状況を把握するため透けて見えるような材質の採用は検討対象になるとの方針に転じた。
入札に参加する業者は今月17日から約2週間内にそれぞれの壁建設計画の提示を求められている。デザインはほぼ全面的に業者に任せられる。