この攻撃は無音で、目にも見えない。「電磁スペクトルの目に見えない部分で運用されているので、光線は見えないし、音もしない。だが途方もない効果がある」とヒューズ大尉は言う。
精度も極めて高いことから、周囲への破壊を抑えることもできる。「目標上の特定の一点を狙うことができ、必要に応じて無力化や破壊ができる」「周囲を巻き込む被害は縮小できる。弾丸が目標の先まで到達して、損傷させたくないものまで損傷させる可能性について心配せずに済む」(ウェルズ艦長)
4000万ドル(約45億円)をかけて導入された同システムだが、運用に必要なのは、小型発電機で生成する電力と、3人の乗員のみ。高額なミサイルも、実弾も必要としない。使用ごとにかかるコストは「1発当たり1ドル程度」(ヒューズ氏)で済むという。
現時点ではレーザー兵器は、航空機や小型船舶を無力化または破壊する目的で使用することを想定している。
しかし海軍では、さらに威力を高めた第2世代システムの開発が進む。照準を合わせるのはミサイルだ。
詳しい内容は機密事項だが、現在のLaWSでミサイルを撃墜できるかという質問に対して、ウェルズ艦長は「かもしれない」と言って笑みを浮かべた。